肌育コラム

COLUMN
2019.02.28NEW!

【第四回】毎日の食事で肌は変えられる?!
~美肌、心、カラダの健康と栄養~

【第四回】毎日の食事で肌は変えられる?!~美肌、心、カラダの健康と栄養~

美肌のためには栄養が必要、ということをお伝えしてきました。では、栄養サプリを摂ればいいのか、というとサプリがすべてを解決してくれるとは考えておりません。基本は毎日の食事です。

食事としては、毎食、100gほどのタンパク源(卵、魚、肉、大豆食品)、これは手のひら一杯分ほどの量、そして野菜は毎食120gほど、生野菜のサラダがよいわけではなく、加熱したいろいろなお野菜、緑黄色野菜だけでなく、硫黄を含む淡色系野菜もよいです。

そして体によいオイル(エクストラバージンオリーブオイル、亜麻仁油、エゴマ油など)、白米よりは全粒雑穀、塩分控えめ、そして果物は果糖が高いので一日に200g程度まで、がお勧めです。このようにバランスのとれた食事であっても、昔ほど野菜にビタミン・ミネラルなどの栄養素がないので、サプリメンテ―ションは検討してよいと思います。摂りすぎは害なので、専門家に相談できると心強いです。

食事あるいはサプリメンテ―ションで摂った栄養は、明日の自分を作ることになります。私達は両親から遺伝情報をもらって生まれたのですが、自分の遺伝情報は固定の変えられないものではありません。エピジェネティクスという言葉をご存知でしょうか。エピというのは「上の」「表面の」という意味で、「ジェネティクス」は遺伝学です。両親からもらった遺伝情報と、その上・表面の部分の両方が自分の遺伝情報を成しています。その上の部分は、自分が何をどう食べるか、睡眠時間、喫煙や飲酒、環境毒素への曝露、ストレス、などが関係しています。そしてこのエピジェネティクス情報は自分の次の世代、そのさらに次の世代、4代先まで引き継がれることもわかっています。

もう一つ、美肌のための健康に欠かせないポイントをお伝えしたいと思います。それは、「トータル・ヘルス・プロモーション」という考え方です。

トータル・ヘルス・プロモーションとは、総合的、全体的に健康を増進させる、という公衆衛生学分野での考え方です。健康を作るためには、食と栄養だけに気を付けていればいいわけではありません。どんなに健康的な食べ方をしていたとしても、睡眠時間が毎日3時間では健康になれません。

睡眠が7、8時間とれていて、ちゃんと栄養を摂っていても、毎日お酒を5合のみ煙草を1箱吸っていたのでは元気に長生きできません。煙草は血管を収縮させるので、皮膚の血管も収縮させてお肌を思いっきり酸素不足・栄養不足にさせてしまいます。さらにはストレスがとっても強い状況でも健康的なお肌を作ることはできないです。

食と栄養、睡眠、運動、生活習慣、環境、ストレス管理、そして健康的な人間関係(これをソーシャル・キャピタル=社会的な資産、といいます)があってこそ、心と体の健康を作り、維持・増進できます。私は東京の赤坂で「子供の時からの病気予防」と「トータル・ヘルス・プロモーション」をテーマにNPOを作って活動をしていますが、美肌の面からも、トータル・ヘルス・プロモーションが大切ですので、お勧めします。

美しいお肌で、元気に長生きしたいものですね。

伊藤明子(いとうみつこ) <この記事の監修>
小児科医、公衆衛生専門医、同時通訳者
伊藤明子(いとうみつこ)

赤坂ファミリークリニック院長
https://www.afc.tokyo/
NPO法人Healthy Children, Healthy Lives代表理事
東京大学医学部附属病院小児科医師
東京大学大学院医学系研究科公衆学/健康医療政策学教室非常勤講師
東京外国語大学卒業、帝京大学医学部卒業、東京大学大学院医学系研究科公共健康医学卒業
近著に「小児科医がすすめる最高の子育て食」講談社
二児の母

▲このページのTOPに戻る