肌育コラム

COLUMN
2020.10.29

「月桃」の持つ優れた美肌効果とは?おすすめオーガニック化粧品もご紹介

「月桃」の持つ優れた美肌効果とは?おすすめオーガニック化粧品もご紹介

最近、高いパワーを持つ化粧品成分として注目されている「月桃」をご存知でしょうか?

アンチエイジング・ニキビ予防・保湿などさまざまな美肌効果を持つと言われる月桃について、特徴や具体的な効果をご紹介していきます。

沖縄由来の月桃(ゲットウ)とは?

沖縄で厄除けや健康祈願のご利益があるとして、古くから用いられてきた「月桃(ゲットウ)」。沖縄以外に住んでいる方にとっては、あまり馴染みのない植物なのではないでしょうか?

そこで、化粧品としての「月桃」の効果に迫る前に、一体どのような植物なのか、沖縄との深い関係性とともにご紹介していきます。

月桃(ゲットウ・サンニン)はどんな植物?

「月桃」とは提灯のような白い花の先がほんのりとピンクに染まる、見た目にも可愛らしいショウガ科ハナミョウガ属の植物のこと。花言葉は「爽やかな愛」。花が咲き始めるのは4月下旬頃で、9月から10月頃に赤く丸い実をつけます。葉はなんと40~60cmまで成長するほど大きく、緑色の美しさから観葉植物としても大人気です。

原産は沖縄や台湾など温かい地域で、香りの良さから化粧品だけでなくアロマやお茶として用いられることも。ショウガ科の植物らしく、ピリッとスパイシーながら甘い香りを放つので、気分をリフレッシュしたいときなどに向いていそうですね。沖縄では虫よけや障子紙に利用されることもあるとのこと。

「月桃」という名前の由来は諸説ありますが、最も有力な説は台湾で「ゲータオ」と呼ばれていたことに由来するという説です。発音を日本語に当てはめて、「月桃」という名前がつけられたと言われています。

沖縄と月桃の歴史

「沖縄では野山に自生し、とても身近な植物とされている月桃。沖縄での歴史は長く、「サンニン」と呼ばれ古くから薬草から利用されたり、伝統料理に使われたりしていました。

特に沖縄伝統料理である「ムーチー」には欠かせない存在です。ムーチーとは旧暦12月8日に、沖縄で食べられるお餅のこと。1年間の健康を願いながら、月桃の葉で包んで蒸したムーチーを食べると風邪をひかないと言われているそうですよ。

沖縄では伝統的に活用されてきた月桃ですが、近年では高い美容パワーを持つコスメの原料として注目されています。2002年からは「神様が暮らした島」と呼ばれる「浜比嘉島」で、有機JAS認定を受けた月桃が栽培されているほどですから、その注目度の高さはビックリするほどですよね。

月桃の効果と効能、使い方とは?

全国的に人気が高まってきている月桃。実際にどのような美容・健康パワーを持つのか気になりますよね?

腸を整えたり、肌を美しくキープしたり、血管の老化を予防したりと数々の優れた効果を持つ月桃。秘められた8つの効果・効能についてご紹介していきます。

優れた抗酸化作用

アンチエイジング用のコスメには欠かせない「抗酸化作用」。月桃には肌のシミやシワの原因となる「酸化」を抑制する効果があると言われていて、基礎化粧品に多く利用されています。

抗酸化作用とは、体内の細胞を傷つける「酸化ストレス」を弱める作用のこと。酸化ストレスの原因物質は運動・代謝・大気汚染・紫外線などさまざまなものの影響で発生しますが※1、月桃はその働きを弱めて、細胞の老化を遅らせると言われているのです。

肌老化の大きな原因になっているとされる「光老化」を抑え、弾力のあるキメが整った肌をキープするためにも、抗酸化作用は必須だと報告されています※2。いつまでもみずみずしく弾力のある肌を保つために、月桃の持つ抗酸化作用を積極的に活用していきたいですね。

※1参考:「統合医療」情報発信サイト:抗酸化物質と健康


※2参考:J-GoodTech:「肌の光老化」が起こるメカニズムを解明


消臭・防虫・抗菌作用

「沖縄では虫よけとして使っている」と先にお話しましたが、それは月桃に消臭・防虫・抗菌・防カビ作用があるためです。

月桃の葉から採取される精油には抗菌性や防虫性があることがわかっていて、月桃の繊維で作った壁紙・障子紙・書類保存箱などは大人気。月桃を配合した虫よけスプレーや石けんなども作られているそうですが、抗菌作用があることはショウガ科の植物であることを考えると納得できますよね。

抗菌作用は肌の炎症を抑えるためにも役立ちますから、前の項目でお話した抗酸化作用とともに、基礎化粧品として用いた場合の心強い効能でしょう。

※参考:J-GLOBAL:ゲットウを利用した防カビ・防虫効果を有する機能性紙の開発


整腸効果

整腸効果

月桃をお茶としていただくと、ポリフェノールが持つ抗酸化作用とミネラルの効果で美容効果が期待できるうえに、整腸効果も得られると言われています。整腸効果を持つのは月桃の実。沖縄では「健胃整腸」の効果がある漢方薬としても用いられていたそうですよ。

月桃茶は上品な香りが漂うハーブティーで、ノンカフェインなので妊婦さんや健康が気になる方でもおいしくいただけることがうれしいポイント。水から煮出して淹れると、月桃の香りが口いっぱいに広がる爽やかな風味のお茶になるそうです。

肌のキメを整える

抗酸化作用で肌の老化を抑えてくれるとされる月桃。さらに、肌のキメを整える効果も期待できると言われています。

研究の結果によると、月桃には年齢を重ねることで平坦になり、シワやたるみの原因になるとされる「真皮表皮接合部(DEJ)」を整える働きがあると報告されたのです※。真皮と表皮が正常に密着していると、肌全体に栄養分を届けられるようになり、生き生きとした状態を保ちやすくなります。

キメの整った肌を手に入れるためには、肌にとって必要な栄養素を受け渡すことが大切。月桃は「最近肌に元気がない…」「キメが荒くなってきた」とため息をついている方にとって、悩みのタネを解消してくれる成分になるかもしれませんね。

※参考:SEQENS:EVOLU’AGE™


血管の老化を防止

月桃にはさらに美肌につながる効果が秘められていると報告されています。「タイツー」という体内の物質を活性化させることにより、血管の老化を予防し、結果的に肌のハリや保湿力、シミなどが改善されると確認されたのです。

「タイツー」は血管の細胞の中に現れ、老化に深く関係しているとされる物質。月桃の葉を使った研究によると、8週間の成分摂取後に黒いシミが約10%、赤いシミが約68%も少なくなったそうです※。さらに、シミだけでなく、肌のハリ・弾力・ツヤ・うるおい・かさつき・シワ・毛穴など、美肌に欠かせないポイントが軒並み改善!

若々しい血管をキープすることは、肌全体へとスムーズに栄養を送り届けることにもつながるでしょう。月桃の美肌効果は、全身に張り巡らされている血管の老化を予防する効果にも由来するものです。

参考:健康美容EXP: Tie2(タイツー)による美肌効果 月桃葉 シミ改善


黄色ブドウ球菌抑制

月桃の持つ抗菌作用は、黄色ブドウ球菌の抑制にも効果を発揮します。黄色ブドウ球菌は食中毒の原因になる菌として有名ですが、実は肌に付着するとニキビや化膿、アトピー性皮膚炎・肌炎症の悪化の原因にもなる菌。

黄色ブドウ球菌はホコリや体内などあらゆるところに存在していますが、月桃を一定量以上含んだ抗菌剤には黄色ブドウ球菌を抑制する働きがあるそうです※。肌の炎症やニキビ、アトピー性皮膚炎に悩んでいる方は、月桃配合のコスメで改善を目指せるかもしれませんね。

※参考:沖縄県:(PDF)月桃を利用した抗菌、抗カビ及び防虫性を有する機能性紙の開発に関する研究(第2報)


月桃のシャープでほの甘い香りはアロマ効果

月桃のシャープでほの甘い香りはアロマ効果

月桃は美容・健康効果だけでなく、アロマ効果を持つ植物としても注目されています。月桃から採取される精油を使ったアロマには、リラクゼーション・集中力アップ・リフレッシュなど気持ちを整える効果があるとのこと。

100kgの月桃から30ccしか採取できないというとても貴重な精油ですが、シャープな香りの後にほの甘さの残るウッディな香りは、気持ちをスッキリとさせてくれる魅力的な香り。コスメに配合されていれば、ゆったりとした気分でスキンケアを楽しめるようになるでしょう。

その他の効能と利用方法

月桃の利用方法はまだまだあります。防虫作用を活かして、煮出し汁を家の周りに撒いたり、床拭きに使うことで虫よけにしたり、食欲増進効果を持つ漢方薬を作ったり、花を天ぷらにして食べたり…。

沖縄伝統料理であるムーチーは、お餅を月桃の葉で包んで蒸しますが、お餅の代わりにお肉を包んで蒸すこともできます。抗菌作用がありますから、生魚を使ったお寿司を巻いてみても良さそうですね。

化粧品成分として評価される月桃の美肌パワー品

コスメ原料として注目されている月桃の効果をご紹介してきましたが、健康にも美容にとっても素晴らしい魅力を持っていることがおわかりいただけたと思います。

それでは、実際にコスメに配合されると、どのような効果を発揮してくれるのでしょうか。基礎化粧品の成分として使われたときの効果の高さを確認していきましょう。

抗酸化作用で肌の老化を予防

月桃を使った基礎化粧品の効果として欠かせないものが「肌の老化予防」です。100gの月桃の中には、抗酸化物質であるポリフェノールが1,630mgも含まれています。この含有量は、高い抗酸化作用を持つブルーベリーの約6.7倍!

細胞を傷つける酸化は、シワやシミなどさまざまな肌老化の原因になるとされていますが、月桃の基礎化粧品を使えば日々さらされる酸化ストレスを軽減できるでしょう。

コラーゲンに働きかけしっとり美肌に

若々しい肌を維持するためには、酸化抑制だけでなくコラーゲンを増やすことも大切。月桃にはコラーゲンの分解を抑制し、生成を促す効果があるとも言われているのです。

肌の弾力をキープしたり、保湿作用をもたらしたりと肌にとって欠かせないコラーゲン。みずみずしくうるおった肌を目指したい方にも月桃配合のコスメをおすすめいたします。

抗菌・抗炎症作用で健康な肌を作りだす

月桃の持つ抗菌・抗炎症作用は、肌にとっても良い効果をもたらしてくれるでしょう。「月桃の効果と効能」でお話しましたように、月桃の抗菌作用はニキビや肌の炎症を抑えるためにも役立つもの。

抗酸化作用で年齢肌をケアしたい方にも、ニキビが気になる年齢の若い方にも、あらゆる年代の方に役立つ効果を持っていることが月桃コスメの魅力と言えますね。

あらゆる肌の悩みに対応する月桃パワーに注目!

沖縄で古くから活用されてきた「月桃」の驚くべきパワーについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?月桃の持つ効果はとても多彩。最後に期待できる効果についてまとめて確認してみましょう!

・抗酸化作用によるアンチエイジング効果
・消臭・防虫効果
・整腸効果
・抗菌作用で肌の炎症を鎮静
・真皮表皮接合部(DEJ)を整えてキメアップ
・血管の老化を予防して肌の調子を改善
・黄色ブドウ球菌抑制作用で炎症・ニキビ・アトピー改善
・アロマ効果でリラックス&集中力アップ

まとめてみると、若々しく健康的な肌をキープするための効果が多いことがよくわかりますよね。アンチエイジング効果・ニキビ予防・炎症予防など、あらゆる肌の悩みに対応してくれる月桃。化粧品成分として注目を集めているという話にも、ご納得いただけたと思います。

ハリの低下やキメのなさ、肌荒れなど、イマイチ肌の調子が優れない…と悩んでいる方は、ぜひ月桃配合の化粧品を試してみてくださいね!

<この記事の監修>
株式会社ケアリングジャパン
スキンケアカウンセラー 今泉

10年以上、無添加・ナチュラル・オーガニックといった化粧品の企画販売に従事。多様化する生活習慣・肌質・嗜好を尊重しながら寄り添う情報発信を心がけている。

【資格】
日本スキンケア協会:スキンケアカウンセラー
国際オーガニックセラピー協会:オーガニックコスメセラピスト

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