肌育コラム

COLUMN
2018.04.18

その肌悩みはストレスが原因かも。
ストレスと肌ゆらぎのメカニズム

その肌悩みはストレスが原因かも。ストレスと肌ゆらぎのメカニズム

精神的なストレスを感じると肌が荒れる…。気のせい?と思いがちですが、実は心の状態は肌に現れやすいもの。強いストレスを受けたり、ストレス状態が長く続くと、一時的な肌荒れでは済まされずに、一気に老化が進んでしまうことに!!

「ストレス肌」の原因はさまざまですが、鍵になるのが「血行不良」と「活性酸素」。
手遅れになる前に対策を急いで!

肌のストレスは外からだけではない

肌へのストレスと言えば、紫外線や摩擦などの「外的ストレス」を思い浮かべがちですよね。しかし実は、心で感じる「内的ストレス」も肌に大きな負担をかける原因のひとつ。

肌ゆらぎを防ぐためには、外部・内部の両方のストレスに対処していくことが必要です。それでは、2種類の肌ストレスについて詳しくご紹介していきます。

紫外線散乱剤

「内的ストレス」とは心理的なストレスのこと。日々の人間関係だけでなく、食生活の乱れ、睡眠不足、気候の変化で感じるストレスも肌荒れの原因となります。仕事や家事、子育てに追われて忙しくしていたら、いつのまにか肌が乾燥してガサガサに…という経験を持つ方も多いはず。

内的ストレスによる肌ゆらぎについては、次の項目から詳しくお話していきます。メカニズムを知って、健やかな肌づくりのため心の疲れを溜め込まないようにしてくださいね。


アンチポリューションコスメ

ストレスによる肌荒れで悩んでいる方から人気を集めているコスメが「アンチポリューションコスメ」です。「ポリューション」とは大気汚染物質のこと。ストレスで肌がムズムズする、乾燥しやすいなどの悩みを解消するべく、肌を汚染物質などのストレスから守るために誕生しました。

肌が外的・内的ストレスに敏感に反応してしまう方は、「アンチポリューションコスメ」で対策してみることもおすすめです。

外的ストレス

外的ストレス

「外的ストレス」は、外部から肌に与えられるさまざまなストレスのこと。わたしたちの周りには紫外線・花粉・摩擦・埃・大気汚染物質・乾燥などさまざまなストレスがあります。

健康な肌であれば外的ストレスに負けない強さがありますが、内的ストレスで肌が弱っていると、外部からの刺激にも反応しやすい状態に。外からのストレスに対処していくとともに、心のケアも忘れず行っていきましょう。

外的ストレス:紫外線 ほこり 乾燥 大気汚染 タバコ 肌摩擦 など

内的ストレス:人間関係のストレス 食生活の乱れ 睡眠不足 慢性的疲労

ストレスで“交感神経”が優位に?血行不良が肌の栄養不足を招く!

「ストレス肌」の原因の一つに挙げられるのが自律神経の乱れによる血行不良。
自律神経とは、自分の意思と関係なく、体の機能をコントロールする神経のこと。呼吸をしたり、心臓を動かしたり、食べ物を消化したりと、生命活動に必要なさまざまな働きを調整してくれています。

自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、体の状態に合わせて適宜スイッチを入れ替える仕組みになっています。「自律神経が乱れる」「自律神経を整える」とよく聞きますが、1日の中でこのバランスが取れていることが理想です。

交感神経:目が覚めているときに行動的になる、興奮すると優位になる

副交感神経:リラックス効果?眠っているときなどに優位になる

ストレスにさらされると、2つのうち交感神経が優位になって脳が「戦闘モード」に。交感神経は血管を収縮させる働きがあるため、ストレス状態が続くと血行不良の状態になってしまいます。

血液が滞ることで肌は栄養不足に。ターンオーバーも乱れがちになり、老廃物がたまりやすくなります。これによって肌のキメも乱れて肌荒れを起こしやすくなります。新鮮な血液が流れないために冷え性になって免疫もダウン。当然、肌のバリアも弱くなってしまうので外的ストレスにも弱くなってしまうのです。

老化の原因活性酸素が大量放出!ストレスとホルモンバランスの関係

もう一つの大きな原因が“活性酸素”です。
活性酸素は、強い攻撃力で体の中に侵入したウイルスや細菌などを撃退してくれる役目がある半面、増えすぎると肌内部に炎症を起こして肌トラブルを誘引したり、細胞を酸化させて老化を加速させてしまうことでも知られています。

活性酸素の過剰分泌よってこんなことが…

それでは、活性酸素が多くなると具体的にどのようなことが起こるのでしょうか。活性酸素は全身の老化を早めてしまう物質ですが、シワ・シミ・そばかすなどが見られやすくなるのが肌への影響※1。

そして、動脈硬化や糖尿病、ガンなどの原因になることも※2。細胞を傷つけて炎症を引き起こす活性酸素は、肌の老化や病気の発症と深い関係があると言われています。


参考※1:e-ヘルスネット:過酸化脂質(かさんかししつ)


参考※2:JSTAGE:(PDF)活性酸素・フリーラジカルと疾患


活性酸素はストレスにより大量放出される

若々しい肌と体をキープするため、なるべく活性酸素を増やさないようにしたいですよね。実は、活性酸素は「心理的ストレス」によって増えやすくなることがわかっています。

ストレスを感じると、体内では副腎皮質ホルモンである「コルチゾール」が分泌されます。副腎皮質ホルモンは分泌・分解の過程で活性酸素を発生させるだけでなく、活性酸素を除去する酵素の働きを抑制※1。結果として、体内での活性酸素発生量は増えるものの、除去する働きは低下してしまうことに。

また、コルチゾールはうるおい成分であるフィラグリンを減少させるだけでなく、コラーゲンの生成も抑制※2。皮脂の分泌を増やし、アクネ菌への反応を促すことから、ニキビの原因になるとも報告されています※3。

心理的ストレスは気持ちを沈ませるだけでなく、活性酸素を発生させて体や肌にさまざまな影響を及ぼすもの。完全にストレスをなくすことは難しいですが、少しずつでも良いので日々のメンタルケアで心を軽くしていきたいですね。


参考※1:JSTAGE:(PDF)メイクアップは精神的ストレスによる活性酸素消去酵素の活性低下を抑制する


参考※2:ポーラ化成工業株式会社:(PDF)ストレスが肌のうるおいを奪うメカニズムを解明


参考※3:資生堂:資生堂、ストレスニキビの新たな発生メカニズムを遺伝子レベルの研究にて発見

荒浪 暁彦_あらなみクリニック総院長 <この記事の監修>
荒浪 暁彦
あらなみクリニック総院長
慶應義塾大学
漢方医学センター非常勤講師

【あらなみクリニック公式HP】
https://www.bihada-clinic.com/
 

浜松医科大学卒業後、同大皮膚科入局。同大皮膚科助手、関連病院医長などを経て、漢方医学、美容医学を学んだ後、静岡県島田市にあらなみクリニック開設。同院は医者が選んだ専門病院(ライフ企画)及び、オリコンメディカルでは東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)皮膚科部門で、医療水準1位、総合評価2位に選出され、全国アトピーの名医(日本医療企画)にも静岡県で唯1人選ばれた。浜松医科大学及び慶應義塾大学非常勤講師を兼務し、千葉県船橋市にも分院開設。