自然派化粧品(オーガニックコスメ)を選ぶうえで注意しておきたいポイントは3つ。メリットはたくさんありますが、デメリットもあるので、しっかり理解したうえで使用するようにしましょう。
日本にはオーガニックコスメの基準がない
日本にはオーガニックコスメの基準がないため、僅かなオーガニック原料を配合しただけでも「オーガニックコスメ」と表示することができます。しかし、世界では厳しい基準をクリアしなければ受けられないオーガニック認証があり、「ECOCERT」「COSMEBIO」「demeter」「BDIH」などが代表的です。
世界的に最大のシェアを誇るのがECOCERT認証。そして、ECOCERTに準拠しているのがCOSMEBIOです。フランスの機関により認証されていて、ECOCERTやCOSMEBIOの認証を受けているコスメであれば安心でしょう。
demeter・BDIHもそれぞれ独自の厳しい基準を設けているので、世界的に認められたオーガニックコスメを求めるなら、4つの認証のいずれかを受けていることを確認してくださいね。
ECOCERT エコサート(フランス)
「ECOCERT」は、世界シェア75%を誇るフランスのオーガニック認証です。最初にお話したとおり、日本にはオーガニックコスメの基準がありませんが、世界的な品質を確立するためには世界基準が必要となります。
そのため、ヨーロッパでは5カ国の認証機関により「COSMOS基準」を策定。その中のひとつとなるのが「ECOCERT」です。つまり「ECOCERT」の認証を受けているオーガニックコスメは、世界基準で認められていることになります。
公式HP:https://ecocert.co.jp/
COSMEBIO コスメビオ(フランス)
「COSMEBIO」とは、「ECOCERT」に準拠する認証です。世界各地で400社以上が参加する団体で、「COSMEBIO」を取得しているコスメは、人と自然にやさしい商品であることが認められていると言えます。
公式HP:https://www.cosmebio.org/en/
BDIH(ドイツ)
「BDIH」もドイツの認証です。2000年に誕生した新しいオーガニック認証で、動物実験を行わないこと、動物性原料を使用しないこと、原料の加工方法を定めるなど、厳しい基準をクリアしなければ認証を受けられません。
demeter デメター(ドイツ)
「demeter」はドイツのオーガニック認証。バイオダイナミック農法で作られ、加工の基準をクリアした農作物を使ったコスメのみ受けられる認証です。
ACO認定(オーストラリア)
オーストラリア最大のオーガニック認定機関である「ACO」。原料の95%がオーガニック認定を受けていること、すべてが天然性由来成分であることなど世界的にも厳しい基準を設けており、信頼性の高い認定として知られています。
肌にやさしいからといって、全ての肌に合うわけではない
天然由来の成分だからといって、必ずしも肌にやさしいとは限りません。
植物原料100%だからこそ、植物の有効成分が肌へダイレクトに伝わり、肌タイプによっては刺激となることも。
使われている原料にアレルギーがないか、自分の肌タイプに合う原料かどうか見極めて選ぶことも大切です。
ケミカルコスメに比べて使用感が劣ることも
オーガニックコスメは肌にとって余計な成分は排除されていることが多いため、ケミカルコスメに比べると使い心地がやや劣ると感じることもあるかもしれません。敏感肌の方が避けがちな界面活性剤や防腐剤などを使っていないものは、肌へ伸ばしにくかったり、白残りしやすかったり、消費期限が短くなったり、使い方にちょっと気をつける必要があります。
※自然派化粧品(オーガニックコスメ)に限らず、あらゆるものにメリットとデメリットが存在します。
それを理解したうえで、自分に合ったアイテムを選ぶことが大切です。