日本から持ち込んだ場合は規制外としても、美しい海にダメージを与えるものを使うのはできるだけ避けたいですよね。ではどんなものを選べばいいのでしょう。
まず、注意したいのは表示名です。
化粧品の成分表示は量の多いものから順に記載されています。流通している商品だと紫外線吸収剤は水、エタノールなどに続き5番目までに表示されていることが多いようです。
厚生労働省の化粧品基準で定められた日本で化粧品に使われている成分の中で、EUの環境ホルモンリストに挙げられているものは以下4つの成分。いずれもハワイで規制されている2種類の紫外線吸収剤です。特に、「オクチノキサート」は日本での表示名が違うので要注意!多くの高SPFの日焼け止めに配合されている「メトキシケイヒ酸オクチル」のことです。
●オキシベンゾン
表示名:オキシベンゾン-1、オキシベンゾン-2、オキシベンゾン-3
油溶性でUVBからUVAまで吸収波長領域のある紫外線吸収剤です。
環境ホルモンへの影響や発ガンが疑われている成分。アレルギーや肌老化などの影響も懸念されています。アメリカや欧州では以前から使用を規制されており、日本でも旧表示指定成分に指定されていて配合量に上限が設けられています。
●オクチノキサート
表示名:メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(メトキシケイヒ酸オクチル:旧表示)
紫外線に対して高い防御力を持つ紫外線吸収剤で、特に赤くなる日焼けの原因であるUV-Bの吸収に優れています※。
環境ホルモンの危険性も指摘されています。不安定で、紫外線を吸収した後に分解され副産物が生まれます。
※出典:資生堂「美容成分辞典」
また、表示名のチェック以外にも、簡単な回避方法があります。
□紫外線吸収剤不使用のパッケージのもの
規制成分はいずれも、紫外線吸収剤です。まずは、パッケージに「紫外線吸収剤不使用」「紫外線散乱剤使用」と表示されているものをチェックしてみましょう。紫外線吸収剤は日焼け防止の効果が高い反面、刺激が強い成分のため、環境問題に加え肌が弱い人も避けたほうがベターです。
□オーガニックなど「ノンケミカル」のもの
紫外線吸収剤を含む化学物質を避けて作られた「ノンケミカル」処方の日焼け止めにも注目。オーガニックのアイテムなど紫外線散乱剤を使用しているものがあります。現地のハワイでは「Reef Safe(サンゴ礁に安全)」「Eco-Conscious(環境を意識した)」という表示の日焼け止めが増えています。
いずれも紫外線吸収剤使用の日焼け止めに比べると効果が穏やかで落ちやすいこともあるので、使用量をしっかり守って塗ること、こまめに塗り替えることが必須です。
また、同じ「ノンケミカル」「紫外線吸収剤不使用」でも、使用感はさまざま。白浮きや肌に軋みを感じるものもあるので、試してから購入するのがおすすめです。