肌育コラム

COLUMN
2019.12.19

現役セラピスト直伝!
女性の精神の疲れが表れやすいコリスポットとそのほぐし方

現役セラピスト直伝!女性の精神の疲れが表れやすいコリスポットとそのほぐし方

総務省が2019年7月に公表した労働力調査で、女性の就業者数が1953年以降初めて3000万人を超えたそうです。 (15~64歳の女性の就業率71.3%、5カ月連続で7割超)

同性としてとても嬉しい限りですが、生物学的に男性よりも筋肉量・体力の少ない女性は 気づかないうちに肉体的な疲れが溜まり、その結果、深刻な精神的な疲れを引き起こしてしまうことが多々あります。

今回はいつも頑張る女性の皆様が鏡をみること、そして毎日のスキンケアやシャンプーをする時に顔・頭を丁寧に触ることで、いち早く自身の隠れた疲れに気づくことができるよう、コリスポットとそのほぐし方をまとめてご紹介いたします。

会社勤めで頑張っている方もご家庭で頑張っている方も、ストレスフルな環境にいる方はぜひ、実践してみてください。

額(ひたい)や前髪の生え際がいつもより硬い01

額~前髪の生え際は前頭筋という大きな筋肉に覆われています。この前頭筋は目の疲れ等でも固くなるのですが、急に固くなってきた場合は「怒り」の表情をつくる「鼻根筋(びこんきん)」「皺眉筋(しゅうびきん)」が過剰に動いていることが原因のことも!
「怒り」「苦しみ」が多くなっている=ストレス過多になっている可能性があります。

→ 前頭筋は脂肪層の薄い部分なのであまり強いマッサージは摩擦・炎症になってしまいます。
やさしくつまみながらの眉毛の揉みほぐし・眉毛を上に動かすように目を見開く顔ストレッチがオススメです。マッサージをしたい場合には四指で軽く上下にゆするように行いましょう。
また、ストレスの原因を探り、対処・改善をすることが何よりも重要です。

額(ひたい)や前髪の生え際がいつもより硬い02

鼻の横・ほうれい線部分につまり・違和感を感じる01

この部分は「上唇鼻翼挙筋(じょうしんびよくきょきん)」「上唇挙筋(じょうしんきょきん)」という「悲しみ・苦しみ」の感情や「泣く動作」で動く表情筋です。
花粉症・風邪・鼻炎でもないのにつまりや違和感を感じる時は、本当は悲しく辛いことをぐっとこらえていることにより、顔のコリとなって症状がでているサインかもしれません。

→ 本当は動きたいのに、意志の力で無理やり動かさずにこわばってしまった表情筋をしっかり動かすためにも感動・泣ける系DVDをみること。
そして東洋医学の※経絡で対応している部位である腕・手のマッサージを信頼できる家族や施術者に行ってもらうことで、緊張して固くなった表情筋が緩みます。

※経絡…体内にある生命・健康を維持する必要なものが流れる通り道

鼻の横・ほうれい線部分につまり・違和感を感じる02

口角が下がり、への字口になってきた01

口角が下がっているへの字口は歯並び等の骨格的要因による先天的タイプと、表情癖や エイジングによってできる後天的タイプに分かれます。
後天的に口を下方に下げる「口角下制筋(こうかくかせいきん)」&「下唇下制筋(かしんかせいきん)」が過剰に動き、発達する人の特徴としては、言いたいことをぐっとこらえていることにより、不満を溜め込んでいる心の癖を持っていることが多く、疲れると喉が詰まったような感覚になりやすいです。
また、辛い事案を抱えているクライアントさんに共感して同じ表情をしなければならない医療従事者の方・カウンセラーの方もへの字口になりやすいので要注意。

→ 口角を上げ、笑顔をつくる拮抗筋(筋肉運動の際に反対の動きをする筋肉)である「大頬骨筋」「笑筋」を動かすことが重要なので、スキンケアで仕上げのクリーム・美容液をつけたあとに口角~頬骨ラインを手の平でゆっくり持ち上げるセルフマッサージが有効です。
また言いたいことを言えてないだけでなく、声が小さく喉や口腔内の筋肉をしっかり動かせていない場合も多いのでカラオケで思い切り歌ったり、お笑いDVDをみて思い切り笑うこともオススメです。

口角が下がり、への字口になってきた02

顎やエラの部分が張っていて違和感や痛みを感じる・側頭部が重い01

エステ・マッサージにいらっしゃるお客様の症状で最も多いものです。
原因は就寝時や日中無意識に行っている歯の食いしばり。強い力を加え続けることにより、エラ部分の「咬筋」が不必要に発達してしまっている状態です。
睡眠障害・肩こりや首こり・歯並び・骨格的要因など原因は様々ですが、強いストレスが主要因になっていることが多いです。また顎部分に自覚症状はなくても、連動する側頭部が重い場合も要注意です。

→ 起きた時に歯が削れていたり、寝ている時に食いしばりの自覚があり、見た目で明らかに咬筋が発達している場合は歯医者さんでマウスピースを作成し、毎晩使用しましょう(数千円で作成できます)
骨格的な首・肩・背骨(ストレートネック・背骨の湾曲等)の症状が強い方は枕・マットレスや寝具を自身にあったものに変えるのがオススメです。お客様の実例ですと、抱き枕を使うようにする・シーツやパジャマを麻のものに変えただけで驚くほど症状が改善しました。
ストレスが溜まる→熟睡できない→疲れがとれない→ストレスが溜まる・・・。この悪循環を断ち切るためにも「熟睡」できるような環境を整えることが最も重要です。

顎やエラの部分が張っていて違和感や痛みを感じる・側頭部が重い02

最後に

私達、エステ・マッサージ業に従事する施術者は毎回の施術時にお客様の「変化」を注意深く観察しながら施術を行います。顔・頭・身体の筋肉の硬さやハリはもちろんですが、 顔色・むくみ・お話しされている時の語気の強弱などでもその日のお客様のお疲れ具合や状態が手に取るように分かります。

けれども週1~月1回のペースでお会いする私達よりも「変化」に気づくことができるのは他ならぬお客様ご自身です。疲れやストレスに早く気づき、重症化する前に対処することは、長く人生を豊かにすることに繋がります。そして自分の変化に気づけるようになると、周りの変化にも気づけるようになり、家族・恋人・友人・仕事仲間等、大切な人達をより大切にでき、守れるようになります。

この肌育コラムを読んでいただいている皆様が毎日を笑顔で過ごすことができますように♡



「コリがない・疲れない女性」7つの特徴」も読んでみる https://ruhaku.jp/column/columndetail26

西村麻里 <この記事の監修>
ordermade relaxation salon mah(マー)
オーナーセラピスト 西村 麻里

http://www.mah-o-r.com/
小さな手から繰り出される巧みな動きや筋肉や関節のつなぎ目に指を入れ込み、深い部分まで的確に刺激する独自の施術スタイルから「スモール・ゴッドハンド」と称される

深層筋オイルトリートメント・深層筋フェイシャルの二本柱を中心としたオーダーメイドの施術を提供。

お客様にとっての「第二の家=セカンドハウス」をコンセプトにしたサロンは口コミ中心に人気が広まり、オープン3ヶ月目以降は常にリピート率80%以上をキープ。美容業界誌等へのメディア掲載多数。

サロン併設のスクールにて、現場での実践的な施術・接客・集客&経営をマンツーマンで指導。
「自身の個性を最大限活かせる施術者は、お客様を幸せにする」を信念に後進の育成に力を注いでいる。

2017年処女作「お客様分析とセラピスト分析でリピート率80%超!」発売